歯科の世界では、口呼吸の弊害が広く知られていますが、一般の人からすると何が悪いのかよくわかりませんよね。とくに口呼吸と矯正との関係性と言われても、ピンとこない人が大半かと思います。けれども、口呼吸がもたらす歯並び・噛み合わせへの悪影響は、皆さんが考えている以上に深刻なものなので、これを機会に正しく理解しておくことをおすすめします。今回はそんな口呼吸と歯並び、矯正治療との関係について、福岡県春日市の田中歯科医院がわかりやすく解説します。

 

▼口呼吸って何が悪いの？

◎顎の発育が遅れる

口呼吸の弊害としてまず取り上げたいのは、口腔周囲筋の弛緩です。お口ポカンの状態では、お口周りの筋肉が緩みますよね。そうすると顎の骨の発育が進まず、歯を並べるためのスペースが不足します。その結果、出っ歯や乱ぐい歯などの歯列不正が誘発されます。

◎舌の位置が低くなる

口呼吸では、舌が低い位置で固定されます。これを専門的には低位舌（ていいぜつ）と呼び、上の顎の幅が広がらなくなることから、歯列弓の狭窄という問題を引き起こします。鼻で呼吸をしていれば、舌がお口の天井部分にくっつくため、その圧力によって歯列も側方へと拡大されるのです。

▼矯正への影響は？

口呼吸によって生じた歯並びの乱れは、矯正によって治すことが可能です。もうすでに成長期を過ぎている場合は、便宜抜歯などが必要となりますが、出っ歯や乱ぐい歯などもきれいに治せることかと思います。ただし、矯正後も口呼吸が直らない場合は、後戻りのリスクが高まりますので十分な注意が必要です。数年かけてきれいに並べた歯が口呼吸で台無しになるのはあまりにも残念ですよね。

そうした矯正治療の失敗や後悔を招かないためにも、口呼吸は出来るだけ早期に改善するのが望ましいです。成長期のお子さまで口呼吸が直らない場合は、当院までご相談ください。歯科的なアプローチで口呼吸を直す方法もあります。

▼まとめ

今回は、口呼吸と矯正の関係性について、福岡県春日市の田中歯科医院が解説しました。口呼吸は歯並び・噛み合わせ・矯正治療と密接な関連がありますので、普段から口で呼吸をしている人はその改善に努めることが大切です。当院までご相談いただければ、口呼吸の直し方から鼻呼吸の重要性まで、わかりやすくご説明します。